マリオンの塔の物語




「……なんだこれ」







「これは、マリオンの塔だよ」



いきなり背後で声がした。




驚いて振り返ると、きれいな小麦色の髪をした少年が立っていた。


少年は、黙って立ち尽くす私に問いかけた。





「君は、だれだい?」








これが、彼との出会いだった。




この日のことを私はいまでも思い出す。

彼に出会わなければ、私は今と全く違う人生を歩んでいただろうから。
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