【完】すき、好き、大スキ。
「してないよ。今日はねー……」
璃久に視線を飛ばした後、
もう一度神楽を見つめて
「璃久と約束したんだぁ」
ニヤッと笑う、あたし。
「え。マジで?」
「そ。マジで」
ニヤニヤ笑いながら璃久を見つめるあたしと、神楽。
そんな2人の視線がわかったのか
「何やねん。兄ちゃん向こう行けや」
と璃久が鬱陶しそうに言った。
「へーへー。邪魔者は消えますよー」
そう言いながら歩き出した神楽は、
あたしにだけわかるように小さなガッツポーズをしてくれた。
神楽任せて!
将来、あたしは神楽の妹になっちゃうからねっ♪
そんな意味を込めてのガッツポーズ返し。
「お前も。勉強せぇへんのんやったら帰れ」
「へ? や、するする! します!」
冷たい目であたしを睨む璃久の腕を掴み、必死に言う。