【完】すき、好き、大スキ。
璃久はケースから取り出した眼鏡を何とも自然にかけた。
その姿に!
その仕草に!
それだけに、あたしの胸にはキュンの矢が刺さって。
「璃久!」
「何やねん」
「眼鏡なんてかけてたの!?」
真っ赤な顔で興奮するあたしに、眼鏡を親指と中指で挟むように持ち
「勉強ん時だけな」
って、ヤバイ。
まじでヤバイからっ。
何、このキュンポイントを持つ中学生は!
「それが、どうしてん」
あたしを覗き込むように首を傾げる璃久に、あたしの心臓は煩いくらいに跳ねっ放しで。