【完】すき、好き、大スキ。
そりゃそーだ。
まだ、に決まってる。
うーん、と伸びて、また家の中に入りトイレへと向かった。
わかっててもホッとしたような。
また一気に不安が押し寄せたような複雑な気持ち。
仕方ない。
なるようになる、よね!
そう思ってトイレのドアを開けた瞬間だった。
目の前に飛び込んできた璃久の姿。
え。
塾終わるの少し早くない?
いつもより30分は早い帰宅に
息を呑んで、時が止まったように、あたしも止まった。
一瞬、あたしの顔を見て怪訝な表情を見せた璃久は、目を逸らし歩き出す。