【完】すき、好き、大スキ。
「てか、後ろ。乗れや」
「へ?」
「チャリの後ろ」
「後ろ?」
「早よ乗れって」
璃久の目と、
自転車の荷台を
交互に見つめるあたし。
そ、それって!!!
「送ってくれんの?」
「いらんのか?」
「やっ! い、いります! 乗りますっ!」
近所迷惑だってなくらいの大声で叫んだあたしを、
ウザそうな顔で見つめる璃久。
でも、そんなの全然気にしない。
だって、璃久が後ろに乗っけてくれるんだよ?
送ってくれちゃうんだよ?
雷の奇跡じゃん!!!
いつもは大嫌いな雷だけど、
今は猛烈に大好きになっちゃった。