【完】すき、好き、大スキ。



「いい加減離れろ」



璃久の部屋に入り、何度言われたかわからない言葉もスルー。

だって気付いちゃったんだもん。



「璃久、好きー」

「……あっそ」



ほら!

これだよ、これ。


今までだったら絶対に「煩い」とか、
ほぼ無視だった璃久がね。


あっそ。だって!

しかも、ほんの少ーしだけ笑ってるんだ。


これって凄い進展だよね?

そりゃ調子にも乗るよ、乗りまくっちゃうよ!



「へへ、璃久ー」



ほんの少しの変化が、あたしにとったら凄く嬉しい事で。


それ以上に冷たい言葉が吐かれているけど、そんなのは全く聞こえない。記憶にすら残らない。



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