【完】すき、好き、大スキ。
「……はっ」
離れた口から一気に空気を吸い込み、璃久を見つめた。
首筋を舌が這い、璃久の手が胸に当たる。
「ちょ、璃久!?」
驚いたあたしが声をかけると、冷たい目があたしを捕らえた。
恐い。
そう思った時には璃久の体を力いっぱい押し退けていた。
「お前のんは、ただ手に入らへん年下が可愛くておちょくってるだけやろ」
「そ、そんな事……」
「もう帰れ」
「璃、久?」
「まじ迷惑やねん、お前」
その言葉を聞いたあたしは、大人しく部屋を後にした。