【完】すき、好き、大スキ。
「なーんや。泣けばいいのに」
って、はぁ!?
ベッドから立ち上がり、テーブルの前に座りなおした璃久が残念ともいえる言葉を呟いた。
「何で?」
「別に」
……意味がわからないっ!
何であたしが泣いてないと、つまらなさそうなの!?
「璃久ってさ。
言葉少なすぎるよね!」
ドアの前に立っていたあたしは、ズカズカと中心へ進み璃久の前へと腰を下ろした。
「言ってる意味が全然わかんない」
「それは、お前が阿呆やからやろ?」
「そりゃそうだけど。相手はあたしなんだから、もっとわかるように説明してよ」
「何で俺がせなあかんねん。理解力をつけろ」
むー!
そうだけど、そうだけど!
本当に、その通りだけどっ!
「わかんないんだから仕方ないじゃん!」
なんて我儘なんだろうか。と自分で思ってしまった。
勝手過ぎる、あたし。
仕方ない、で片付けちゃったよ。