【完】すき、好き、大スキ。



え、ちょっと待って?



あたしの脳内でゆっくりと、璃久の言葉がリピートされる。



お前の好きは小学生並。


俺のは……


俺のは……


俺のは……



って、俺のは……って、えぇ!?



「璃久って、えぇ!?」



頭の中と、口に出した言葉は同じで。

驚いたあたしは、ハイハイのような形で璃久の側へと近寄った。


未だ頭を抱え込んでる璃久の腕を持ち、揺さぶる。



「ねぇ、璃久って、璃久って!」



グラグラと揺れる璃久は



「うっさい!」



とキレるだけで。



だけど、あたしの中にひとつの確信がうまれた。



璃久もあたしが、好き。って。



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