【完】すき、好き、大スキ。



「お前が悪いんやんけ。
俺を男として見てへんやろ?
だから、お前ムカツクねん」



こんな事、本間は言いたくなかってん。

こんなん言ったら、俺が年下なんを気にしてるみたいやし。

それよりも梢を好きって言ってるみたいやし。



だから梢の顔を、ちゃんと見れない。



「男って思ってるよ?」



梢は、ポソッと呟いた。



お前と俺の男は、根本的なところが違うねん。

いい加減わかれや、ボケ!

何でここまで言わなわかれへんねん、阿呆!



「お前の好きは小学生並。俺のは……」



だーっ!

言えるか阿呆、ボケ、カス、ナス!



頭をガシガシとかく俺に、
素っ頓狂な声が飛んできたのは数十秒後。



また簡単に俺のそばに寄り、
また簡単に俺に触れ、
俺の気持ちごと揺さぶる。



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