【完】すき、好き、大スキ。



その瞬間、

梢の泣き声は半端なくデカくなり。

泣いて喋るから言ってる意味がサッパリわかれへん。



そのくせ、どさくさにまぎれて、また抱きついてくるとか……まじ勘弁して欲しい。



それを突き放すと泣くし。

だけど、んな顔でくっ付かれたら……。



だから、コイツはわかってへんねん。



何回も言ってるやんけ、俺は男やっちゅうねん!



苛立ちと焦りと、
上手く言葉に出来ないことから、
俺はどんどん深みにはまっていく。



本間、誰か助けてくれ。


こんな時はどうすれば、えぇねん。

あかん……俺にはわかれへん。

こんな問題、一生解ける気がせぇへんわ。



頭を抱え悩む俺に、梢は



「Hしたいって事?」



アッサリ答えを見つけやがった。



馬鹿と天才は紙一重。

まさにこれ。



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