【完】すき、好き、大スキ。
や、別にヤリたいとかそんなんじゃなくて。
や、ヤリたくない! とも言われへんけど。
って俺は何を思ってんねん。
違う。
いや、違わへんけど。
そうじゃなくて。
だから何回も言うように俺は健全な中学3年生やねん。
テンパる俺に、可愛いとか言うし。
ずっと笑ってるし。
本間いい加減にしとけ。
腕を引き梢を側に寄せた。
つきそうでつかない、そんな距離。
「俺が言ってんは、こういう事やで?」
そう言った後、俺は梢を引っ張った。
合わさった唇を離し、
「わかってる?」
そう呟くと、さっきまで煩かった梢が静かに頷く。