【完】すき、好き、大スキ。



わかってる。


あたしの勝手な思いもいっぱい入って
頭の中で勝手な2人を想像してる事なんて。



でもね。



後藤さんは、あたしより何倍も何百倍も上なんだもん。


そんな人が側に居て、何もないとか……有り得ないって思っちゃうんだもん。


璃久だから、何もないって信じてる。


信じてるけど。

信じてても。


取られちゃうんじゃないかって。

持って行かれちゃうんじゃないかって。



あたしは必死になって、
やっと璃久の気持ちをあたしの方へと向ける事が出来たんだよ。


まだ、あたしの方を向いただけなんだよ。


そこから近付いて、
少しずつ寄って、
くっ付くところまで、

後どれくらいかかるのかわかんない。

もしかしたら一生無理かもしんない。


最後まで、あたしの方の“好き”が勝っちゃうのかもしんない。



それでも、あたしは璃久が好きなんだもん。



だから、あたしから簡単に璃久を持っていかないで、取らないで。



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