【完】すき、好き、大スキ。



「そういう意味じゃー……」



上目遣いでそーっと見上げると、
あたしを見下ろす璃久の目が恐くてすぐに逸らしてしまった。

やばい、完全に怒ってるよね。



「まぁ。最近、お前なんか変やしな。“一応”彼女やしな」



あ、れ、れ?


あれ、れ?


あれれ?


何、今。何と?



胸の奥がギューっと締め付けられて。

何か熱いものが噴き出そうになった瞬間。



あたしは璃久に抱きついていた。



「うぉっ!」



あまりの勢いに、璃久の体が一瞬バランスを崩した。


けど、すぐに体勢を戻してしまう辺りが年下とはいえ、中学生だとはいえ、“男”だと感じさせる。



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