【完】すき、好き、大スキ。



「お前、急に何やねん。危ないやろ」



そんな声に返事する余裕なんてない。


目頭いっぱいに溜まった涙が溢れ出さないように我慢するのが精一杯だもん。


だって、彼女だから心配してくれたんでしょう?

“一応”なんてつけたけど、悪戯っぽく笑ったの見逃さなかったもん。



「何やねん。まだ何かあるんか?」



有り得ない、

有り得ない、

有り得ない!



普段なら、

『いつまでくっつてんねん。離れろ』

そう言うはずなのに。


今だって、そう言われるつもりで居た。

それなのに、あたしの頭をポンポンと叩いてるなんて……信じられない。



これは夢?

現実ならおかしいよ。

璃久が優し過ぎておかしいよっ!




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