【完】すき、好き、大スキ。
次の日、
俺の前にいつも通りに現れた梢。
昨日は用事があったとか
言うて誤魔化してたけど、
そろそろ就職の事とかあるはず。
もしかして頭悪過ぎて、
どこも就職出来ひんとか……
そんなん言うんちゃうやろなぁ?
兄ちゃんは、
既に就職試験を受けて合格したって喜んでたし。
何も言わんけど、こいつ……大丈夫なんか?
帰り道ずっと考え込んでる梢を見て、
更にその思いは強くなり。
何で、俺が不安にならなあかんねん。
とか自分自身にも突っ込んでみたりして。
こいつやったらニートの道もありそうで恐い。
真剣に考えてんか?
家の前に着いたと伝えると
、めっちゃ驚いた顔して。
やっぱ気付いてへんかったんやな。
そんくらい悩むって事は、やっぱり……。
就職活動すら出来ひん状態なんか?
聞いても言葉を濁すし。
話聞いてもわからんかもしらんけど、
手伝ってやれることくらいあると思うねんけどなぁ。