【完】すき、好き、大スキ。
そのままコンビニから出てきた璃久は、
無言のまま歩き出しちゃって。
あたしもその後に続くけど……
正直、さっきの谷君の言葉が嬉しくて(笑)
璃久に言ったら怒るんだろうけど。
だってさ、友達にそんな風に思われてるとか……嬉しくない?
璃久は、ぜーったいそんな事
考えてないと思うけど。
それでも、やっぱ嬉しいじゃん♪
「で、お前は何でニヤニヤしてんねん」
ずっと黙ってた璃久が振り返り
ボソッと呟いた方へと顔をあげると
眉を片方クィッとあげ
どこか疑うような表情。
「へ? や……えっと……あ、黒髪似合ってるなーって思ってね?」
……まぁ、見事な嘘と言いますか。
噛み噛みな上に、
もしかしたら触れない方が良かったかもしれない内容。
だという事には言った後に気が付いた。