【完】すき、好き、大スキ。
「り、璃久? どどど、どうしたの!?」
真っ赤になってアタフタ。
それでも璃久はどんどん進んで行って。
あたしが、璃久の掌を
ギュッと握ると握り返してくれる。
「璃、久ー……」
それだけで、
あたしの目にはいっぱいの涙が溜まっちゃうんだ。
そんくらいに、嬉しくて。
ドキドキして。
もう、何がなんだかわかんない。
「……何やねん。手繋ぐん嫌なんか?」
その言葉に、首をフルフルと振ると
「なら、えぇやんけ」
って笑い声。
駄目だ、怒られるけど、
我慢出来ないもん!
「璃久ー」
「何?」
「好きー!」
勿論、
「お前は、何回言うたらわかんねん! 叫ぶな阿呆!」
いつものお決まりのセリフが返ってきた。