【完】すき、好き、大スキ。
女って、ようわからんわ。
はっきり、いつも一緒に帰る人は彼女? って聞けばえぇのに。
「好き……なんですよね?」
「……はぁ?」
唐突な質問に、眉があがった。
いや、だって意味わからんやろ。
「あ、そうですよね。彼女なら好きに決まってますよね。すみません」
大胆な質問をしたかと思えば、急に謝って。
女って、本間にわからんわ。
一体、何がしたかってん。
そこで勝田さんと別れ、
いつも梢のおる場所へと向かった。
「今日は何で遅かったのー?」
珍しく梢にしては鋭い突っ込み。
告白されてた。
なんて言うたら、
絶対ギャーギャーうっさいし。
かといって、
変な言い訳するほどでもないやろ。
「別に。ちょっとな」
だから無難に言ったつもりやってん。