【完】すき、好き、大スキ。
「璃久ー!」
やっぱり、次はそう来るか。
ギュッと俺に抱きついた梢の背中に、今日は腕を回した。
俺の顔が赤いんに気付かれてんやし、今日くらいは……えぇやろ。
そう思ってしただけの事やのに
「うう……」
「ぶっ。また泣いてるやろ?」
梢は、また泣いて。
しかも泣き方が可愛くないねん。
「で、どうせ言うんやろ?」
もう、今日は好きにしてくれ。
「すき、好き、大スキーーー!」
やっぱり、な(笑)
でも、今日の俺はちょっとだけ違うから。
耳元で、はぁーっと溜息を吐き、
小さく囁くような声で呟いた。
「……俺も」
【END】
→あとがき☆