【完】すき、好き、大スキ。
一人ぼっちの傘
いつも家を出る時間。
あたしは部屋の中をウロウロと歩きながら、
何度も何度も時計を見つめる。
ど、どうしよう。
昨日の今日で塾まで行ったら……。
またウザイ顔されちゃうよね?
で、でもっ。
……やっぱ会いたい。
行ってもウザがられない言い訳を必死に探すも、
そんなものなんて全くなくて。
そりゃそーだ。
今までだって、
あたしが勝手に押しかけてただけだもん。
璃久は、ずっとウザがってただけだし。
だけど、さすがに今回のは気まずいよね。