【完】すき、好き、大スキ。
「あはは」
笑って誤魔化すしか出来ないじゃん。
あぁー。
璃久の彼女なら良かったのになぁー。
「本当に違うんだ」
そう言って、ホッとした笑顔を見せた女の子に
「え? 璃久、何か言ってた?」
そう聞き返す声が掠れたのが自分でもわかる。
切れ長の瞳を真っ直ぐにあたしに向けると
「彼女なの? って聞いたら、彼女じゃないって言ってて」
そんなハッキリ言わなくてもいいじゃん、璃久め。
「じゃあ誰? って聞いたら、お兄さんの友達だって言われて」
そりゃそうだけどさ。