【完】すき、好き、大スキ。
「迷惑なんて、俺言ったか?」
「……へっ!?」
終わりまでのカウントダウンが、
あたしの中で刻まれる中、璃久の言葉にそれは止まってしまった。
迷惑なんて、俺言ったか?
何度も何度もリピートする言葉に、
あたしの頭の中の言葉は全然まとまらなくて。
「あたし、迷惑じゃない!?」
気付いた時には大きな声で言っていたんだ。
口角をクィっとあげた璃久は
「まぁ、めっちゃウザイけどな」
そう言って、あたしを見つめた。
その言葉は、絶対に優しいなんてカケラもないし。
どちらかと言えば酷い部類に入る言葉なんだろうけど。
何でだろ。
どんどん視界が歪んで、璃久の顔が滲んで見えなくなってくる。