【完】すき、好き、大スキ。
「後藤さん、どうかした?」
「え、あっと……梢さんって……」
キョトンとする璃久に、
あたしを見ながら尋ねると
「あぁ」
一度あたしを見下ろした璃久が言った。
「彼女になったらしい」
目の前で驚く後藤さん。
目の前でニヤッて笑う璃久。
そんな事よりも!
ハッキリ言った璃久の言葉に。
あたしは驚いてしまった。
その帰り道、あたしは泣きっぱなしで。
「クソ暑いのに、くっ付いて泣くな」
って言ってたけど、
絡めた腕を解こうとしない璃久に愛を感じたんだ。