ラグタイム
「だとしても、よく教えてあげようって言う気になったな。
あいつ、女には何にもしない主義なのに」
そう言った藤本さんに、
「『ラグタイム』ではあたしは男でしたよね?」
あたしは言い返した。
「ああ、そうだったな」
藤本さんは思い出したと言う顔をすると、グラスの中のお茶を飲み干した。
「おかわりをもらえるか?」
そう言って藤本さんは空っぽのグラスをあたしの前に差し出してきた。
洗ったばかりの食器を水切りかごの中に入れると、差し出されたグラスにペットボトルのお茶を注いだ。
お茶を注いだのに、藤本さんはそれに口をつけようとしなかった。
「どうかしましたか?」
自分からおかわりが欲しいと言ったくせに、一体どうしたんだ?
あいつ、女には何にもしない主義なのに」
そう言った藤本さんに、
「『ラグタイム』ではあたしは男でしたよね?」
あたしは言い返した。
「ああ、そうだったな」
藤本さんは思い出したと言う顔をすると、グラスの中のお茶を飲み干した。
「おかわりをもらえるか?」
そう言って藤本さんは空っぽのグラスをあたしの前に差し出してきた。
洗ったばかりの食器を水切りかごの中に入れると、差し出されたグラスにペットボトルのお茶を注いだ。
お茶を注いだのに、藤本さんはそれに口をつけようとしなかった。
「どうかしましたか?」
自分からおかわりが欲しいと言ったくせに、一体どうしたんだ?