ラグタイム
本日から双子の弟になりました
若頭藤本と黒崎さんが訪ねてきた翌日。
あたしは就職先が決まったとウソをついて、今週いっぱいでコンビニのバイトを辞めることを店長に伝えた。
「いやー、白石さん就職先が決まってよかったですねー」
ニコニコとのん気に笑っている店長に、あたしの胸がチクリと痛んだのと同時に忘れかけていた後悔がよみがえった。
兄貴よ、マジで帰ってきてくれ…。
朝昼晩きちんとご飯を食べるし、女子力も少しずつだけど毎日あげるから本当に帰ってきてくれ…。
その日の夜。
バイトが終わると、あたしは藤本さんに電話をかけて今週いっぱいでバイトを辞めることを彼に話した。
昨日藤本さんが帰る時、半ば強制的に彼とメアド交換をさせられたのだ。
「朝貴のことで何かあったら電話するためだ」
と、彼は言っていたけど…来週からそっちで――男としてだけど――働くんだから、わざわざメアド交換なんかしなくてもいいじゃないの。
あたしは就職先が決まったとウソをついて、今週いっぱいでコンビニのバイトを辞めることを店長に伝えた。
「いやー、白石さん就職先が決まってよかったですねー」
ニコニコとのん気に笑っている店長に、あたしの胸がチクリと痛んだのと同時に忘れかけていた後悔がよみがえった。
兄貴よ、マジで帰ってきてくれ…。
朝昼晩きちんとご飯を食べるし、女子力も少しずつだけど毎日あげるから本当に帰ってきてくれ…。
その日の夜。
バイトが終わると、あたしは藤本さんに電話をかけて今週いっぱいでバイトを辞めることを彼に話した。
昨日藤本さんが帰る時、半ば強制的に彼とメアド交換をさせられたのだ。
「朝貴のことで何かあったら電話するためだ」
と、彼は言っていたけど…来週からそっちで――男としてだけど――働くんだから、わざわざメアド交換なんかしなくてもいいじゃないの。