ラグタイム
「あの…僕からも1つ言うことがあるんですけど、いいですか?」

そう言って人差し指を見せた翼に、
「別にいいが…何だ?」

藤本さんは首を傾げた。

翼はこれから一体何を言うんだ?

あたしと兄貴は顔を見あわせた後、首を傾げた。

翼は深呼吸をすると、
「実は僕、おつきあいをしている女性がいるんです」
と、言った。

あっ、その話か!

いろいろあったから、コロッと忘れてしまっていた。

そうだ、翼にはつきあってる彼女がいたんだ。

「つ、つきあってるって…一体どう言うことなんだよ?

何で今まで黙ってたんだよ?

と言うか、何で今言ったんだ?」

藤本さんは訳がわからないと言う顔をして連続で翼に質問した。
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