今夜、上司と恋します
目が覚めたのは、深夜。
真っ暗な部屋。
薄らと目を開けるが、泣き過ぎた所為で目がおかしい。
腫れたかな。
腫れてもおかしくないぐらい泣いたけどさ。
言われた通り寝てよかった。
幾分気持ちも落ち着いている。
流石に晴れるまではいかなかったけど。
だって。
隣で私の手を握りながら眠っている佐久間さんを見ただけで、私の目には涙が浮かぶ。
ズキズキと胸が痛む。
もう佐久間さんとこの関係は続けれられないかもしれない。
でも、私はこの人に言えるのだろうか。
もう終わりにして下さいって言えるのだろうか。
「会いたい」そう言われたら、私はのこのこ会いに行ってしまう。
この手に触れたいって、きっと思ってしまう。
一度知ってしまったらもう戻れない。
深みにハマったら、抜けられない。
“蛍って付き合ったりしてからのめり込むタイプだからさ。
体の関係持ったらそんな感情持ってもおかしくないかなって”
美沙都の言葉を思い出して苦笑した。
流石、私の親友。
私以上に私をわかってる。