今夜、上司と恋します

その包みに私はゆっくりと手を伸ばす。
ダメだ。私の手、震えてる。


何だろう。


時間をかけてその紙袋を手に取ると、丁寧に梱包を剥がして行く。
ドキンドキンとうるさいぐらいに心臓が鳴って、喉はカラカラだ。


……。


包みを開けて、中身を手の平に乗せた私は。



どうしたって、涙を我慢する事が出来なかった。


「……っ、」



嗚咽が漏れる。

きゅうっとその、プレゼントを私は胸に抱く。



それは。


佐久間さんから貰ったモノは。


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