今夜、上司と恋します



“ダメだな、坂本といると我慢が出来なくて困る”
“俺から辞めるつもりはないから、もしも飽きたのなら正直に言ってくれ”
“言ってしまって、今の関係が壊れるのも嫌だしな”
“きっと、坂本に相応しい男が現れる”
“……坂本、悪かったな”
“坂本はそんなモノ、貰っても迷惑かもしれないがな”
“俺は、ただ坂本に会いたかった。心配だったとかは、その口実だ”



佐久間さんから言われた言葉を思い出して行くと、もしかしたらって考えが出て来て胸が痛くなって来る。



私はネックレスをぎゅうっと抱き締める様に胸元へ持っていくと、涙を流した。
そんな私を美沙都はただ黙って抱き締めてくれた。



想い、伝えてもいいのかな。


私は伝えても、いいんだよね。




……佐久間さん。


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