今夜、上司と恋します


「佐久間さん、これからは堂々と見ていいですからね」

「……」

「どうしたんですか?」



こっちを見つめる佐久間さん。
首を傾げると、急に顔が近付きちゅっと唇を奪われて私は後ろに飛びのく。



「っ!?」

「……佐久間、じゃない」

「あ。ひ、英人さん」

「ん。そうだ」



そう言うと、真っ赤な顔をしてる私の頬に手を添えた。
優しく微笑むと、そっと唇を重ねる。



あ。幸せだ。



そう、思った。



     【完】


   2015.6.19
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