今夜、上司と恋します
俺が関係を解消しなかった為に、こんな辛い思いをさせてしまった。
部屋から出て、背広を羽織る。
すると、彼女の残り香が俺の鼻を掠めた。
それは、魅惑な香り。俺を縛り付ける。
壁にトンっと腕を付けて、顔を手で覆った。
どうしようもなく心が乱されている。
彼女の一言で、こんなにも動揺してしまうとは……な。
……本当に情けない。
くくっと嘲笑ともとれる笑みを零して、俺は顔を歪めた。
それから、髪の毛を一度かき上げるとショップへと向かった。
【完結】