今夜、上司と恋します
「課長さんも他に好きな人がいるのに、キスマークつけるとか意味不明だね」
「本当に」
キスマークつけるのって、独占欲とかじゃないのかな。
束縛激しい元彼によくつけられたっけ。
見えるとこはやめてって言ったら、他の男に見られるのが嫌なのかって言われたっけ。
恥ずかしいからって思考に辿り着かないのが素晴らしいけど。
「それはそうと、式場とか決めるの大変そうだね」
「そう!そうなのよ!聞いてよ~」
待ってました!とばかりに、美沙都は結婚式についての愚痴を言って来る。
それに相槌を打ちながら、これがマリッジブルーって奴なのか、と呑気な私は思った。
涼君と美沙都はなんだかんだ仲良しなのを知ってる。
一世に一度の結婚式を素敵なモノにしたいのはわかるから。
それから私が家に到着したのは夜だった。
ストレス発散してやる!って言った美沙都について回ったら、足が棒になったよ。
美沙都は買い物しまくって、満足そうだったけど。
私も買い物久々にしたわ。
新しい洋服はテンション上がるな、本当に。
今日買って来た洋服をハンガーにかけると、私は微笑む。
全ての準備を終えた私は、後は寝るだけ!の状態で足のマッサージをしていた。