ソルトキャンディ
プレイボール
今日から本格的に部活が始まる。
急いで準備をしていると他のマネの先輩たちもきた。
「新しいマネ?うちは、浜屋 鈴音。よろしくね」
ソフト部のマネは各学年1人ずつだ。
南先輩は2年生って言ってたから鈴音先輩は3年生だ。
「よろしくお願いします!」
「そんな硬くならないでよ、気軽に分からないところあったら言ってねー」
と言って部室を出てった。
南先輩に言われた通り、ボールのカゴを運ぼうとしたら
「なんだ、こんなチビが新マネか」
部室の隅から声がした。
確かに私は152cmしかない。それがコンプレックスで、しかも初対面なのにその反応は失礼だよね。
「こんなチビってひどくない!?初対面なのによくそんなこと言えるね!デリカシーないの!?」
「おぉ~今年の1年生は威勢が良いね。先輩に挨拶も敬語もなしか。」
と立ち上がる。
しまった、完全に敬語なんて忘れてた。
立ち上がった先輩は不機嫌そうにこっちを見た。見たところ私と30cmは身長差があり見たところ3年生だろうと感じた。
「とりあえず、これからよろしく」
と言い残し部室を出た。
こんな感じの悪い先輩もいるのかと改めてボールの入ったカゴを持った。
「真優ちゃん、大丈夫?遅くなったから来たけど明智になんかされた?」
「明智?」
「さっき出てった人だよ。2年の明智 亮輔。」
さっきの先輩2年生だったのか。
「A組でレギュラーなのに性格は悪いからね。女子が嫌いでマネが挨拶しても無視する人だからね。気をつけてね。」
南先輩はかなり明智先輩を嫌ってるようだ。
私の学校はA組からC組まであってA組なんて本当に頭のいい人しかいけないクラス。
あんなに口の悪い先輩とは関わりたくない。
そんな第一印象だった。
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