ソルトキャンディ
だんだんと私は仕事に慣れ5月の半ばになった。
まだ5月なのに今年はかなりの猛暑。
でも、1番の心配は…
「定期テストだ!!」
バカな私はもちろんC組。
でもそのC組の授業でさえ私はついてけない。
赤点をとったら強制的に退部がかかってる。
マネの先輩たちはA組だが課題に追われてるみたい。
本当はマネの先輩たちに教えてもらいたかったけど先輩たちも勉強大変だもんね。仕方無い。
私はA組の同じ1年生に聞くことにした
「前田~、ちょっと数学教えてくれない?」
同じ部活の前田 健はA組でソフトボールも素人目の私でもうまいとわかる程のセンスを持っている。
私と家も近いので部活帰りたまに一緒に帰ったりもしてる。
部活の始まる前、私は赤点を取らないようにと勉強していた。
「どれどれ。これは公式に当てはめて代入すれば…ほら出来た。」
前田はみんなから前健って呼ばれてる。
親しみやすく、顔も整っておりモテない理由がない。
「わかりやすい。ありがとう前田。」
「俺もテスト勉強しなきゃなー。あ、お疲れっす!」
そこにキャプテンと明智先輩が部室に来た。
「おっす!何やってんの?」
「キャプテン、テスト勉強やってるんすけどここが分からなくて」
キャプテンも同じくA組で理系は天才的に出来るらしい。
「ここは難しいよな。じゃあ練習終わったら解説するから後でな。」
「あざっす!」
「こんにちはー」
私も一応挨拶はした。
「お疲れー」
「…」
「明智、挨拶くらいしてやれよ」
「…君テスト勉強やってるの?」
「あ、はい!」
明智先輩は私の教科書を見た。
「これが解けないのによくこの学校入れたね。中学の基礎の問題じゃん。」
「明智!またそうやってマネージャーをいじめて…ほら!行くぞ」
言いたいことだけ言って出ていってしまった。



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