『好き』の言葉が聞きたくて
布団に顔を押さえ付けて隠すけど、静まり返った部屋に嗚咽が聞こえないわけない。
だから泣いてるのはバレバレなんだろうけど、
二人はなにも言わず、
私が落ち着くのを待ってくれていた。
「落ち着いたか?」
「……うん」
相変わらず布団に顔を埋めているけど、ちゃんと聞いてる。
「ちょっと辛いかもしれないけど、話しても大丈夫?」
何を?なんて聞かない。
「……お願いします」
「じゃ、話すね」
そう言って神無月 翔太は私が気を失った後のことを話してくれた。