神々への不信

~~リオネ~~

私はジョセフさんが台所に向かったのを確認して咄嗟に顔を下に向ける。

御礼は言えたからいいんだけど……。

これからどうしたらいいんだろう。

私はサリザン王国の第一皇女の
リオネ・マリウェル

サリザン王国が滅んでから1ヶ月、追われ身のまま、兄様に言われた通りの道で

―――ここ、スルーズ村に来た……。

しかし、手形を持っていない私はスルーズ村の門番に足止めを食らい、難儀していたところを彼に

―――ジョセフさんに助けて貰った…。

彼は私と同い年ぐらいだろうか。15歳には見える。
でも、性格はしっかりしてそうで頼りになりそうな感じを覚えた。

茶髪で髪が長く、その長い髪を紐でくくりつけて結んでいる。
それでも腰まである髪の毛は綺麗に整っている。

真っ直ぐな黒く穏やかな目。
私はその瞳に心を許しそうにすらなった。

―――サリザン王国の皇女だと言ったら



―――どうなるのだろう。。


いやいや、今はそんなことを考えてる場合ではない。
悪い人では無さそうだし、少しここでお世話になるのが得策なのかもしれない。

でも………


「おーい、飯が出来たぜ!」



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