恋愛上手になるためのルール
信号待ちの間、自然と、私の髪を触って、それからキスするディラン。



不覚にも、ドキドキしてしまう私。ふと、ディランの顔を見たら、彼のほうが、ぽわーんとなってる。やだ、漫画みたいな奴だな。



ああ、こいつは柴犬だ、と思った。



しょうもない奴だけど、私には、とりあえず懐いてる。噛まれないように注意しなきゃいけないのが、問題だけど、でも私も今はそこまで、将来とか、考えてないしね。



外国暮らしは、楽しいときは、本当に楽しいけど、それだけじゃない。差別だってあるし、寂しいときもあるし。


結構頑張ってる私にとって、ディランは、貴重な存在になってきていた。













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