恋愛上手になるためのルール

「みやはさぁ、ボクに何を求めてる訳？」



ギターを弾く手を止めて、優しい眼差しで、ディランは聞いた。



「うーん、私ね、私たちは恋人のいいとこどりしたいって思ってるよ」



「？？？」



「恋人がいると、いいことってあるでしょ、安心感とかさ」



「あー、そういうことか、でもみや、ボク、みやとデートするの、楽しいけど、今は恋人作る気、ないよ」



「でも、私と、付き合ってはいたい訳でしょ」



「うん、いろいろ出会いあるけどさ、みやが一番ではあるかな」



「ほらね、私たちが望んでいるのは、遅い目の朝食と、早めの昼食くらいの違いしかないのよ」



「？？？？？なんか、いい響きだな」



「恋人がいる恩恵だけ、受け取って、責任とかは欲しくないってそういうの、良くない？」