恋愛上手になるためのルール
「ありがと、ところで、そのミニスカート似合ってるね」


笑顔が無邪気で、思わず、警戒心を解く。どちらにしても、こっちでは、出会いがしらで世間話始めるのは普通のことだ。

何事もゆるーいのが、南カリフォルニア。



「そうかな、ありがと。あなたのネクタイも素敵よ」


「ほんと、これは、ノルウェーに旅行したときに買ったの。気に入ってるんだ」



2度目の笑顔で、完全に持っていかれた私。この子、かわいすぎる。



「これから、XXコーポレーションで、会議なの」



「そう、上手くいくと、いいね」



彼は、ちょっと恥ずかしそうに目を伏せてから、思い切って、私に言った。


「今夜、何してる?夕飯でも一緒にしませんか?」



名前も知らなかった私たちだけど、この機会を逃したら、後悔するって、それだけは確かだった。






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