恋愛上手になるためのルール
「いやいやいや、違うよー、怒ってないよ」



「みや、ディランはこう見えていい奴だよー、別れないでやってー」



口々に加勢するロンたち。



面倒くさくなって、分かった、と言わされた。




ロンの家で、少しぐだぐだしてから、ディランと彼の家に戻った。



上目遣いで、すがるように私を見るディラン。かわいいじゃないか。



私の首に両腕をまわして、抱きしめてきた。



「みやはボクのものだよ、離さないから」




「どうして?」




「ボクのいとこが、みやのこと、気に入ったから」



「????」




「みや、みや、可愛いよ、I LIKE YOU VERY MUCH」



チューされて、ごまかされて、別れの決心は、しぼんでしまったのだった。



あれ、ディラン、私のこと、ちゃんと、考えてくれはじめた?


駆け引きのつもりはなかったんだけどね。




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