恋愛上手になるためのルール
それでもただディランを見つめるだけの私の唇に、ディランのキスが降ってきた。



ああ、これだね。これが、ディランの唇だ。あったかい。



ほっとして、ディランの胸に飛び込んだ。


黙って、ディランの腰に両手を回した。



「なんで、こんなに安心するんだろう」


ディランが、ポツリとつぶやいた。


「なんでかな?でも、ほっとした。あったかいね、ディランの胸」



「みやが心配だった。変な奴につきまとわれてるんじゃないかって、思って」



「そうだよ、変な奴から、守ってよ!」



「みやは、強いから、平気でしょ」




「平気じゃないよ」



ディランの笑顔が、私を落ち着けてく。
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