恋愛上手になるためのルール
私はもう一度、ディランにキスした。



「IGUESS IT DOESN'T MAKE ANY DIFFERENCES」



そう言って、ディランは私の要求に応えた。ディランの厚い胸板と、たくましい腕が私の身体と重なり、解け合う。



私の身体と、ディランの汗の匂いと朝の香りが混じる。何もかも、今が楽しければ、どうでもいいと思った。



確かな約束なんて、ディランに求める気持ちもないし、先のことは考えたくない。



私たちは、結局、その週末を一緒に過ごした。そしてそれは、決して悪くなかった。



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