恋愛上手になるためのルール
夏の終わりの妙に生暖かい風が私を素通りして行く。


こんなにいい天気の日に鬱になるのは、不可能だろう。



幸せと言えば、幸せだし、そうでないと言えば、そうでもないのだけど、どうも感覚が麻痺していて、何かを感じるべきときに限って、頭の中に霧が射して、真実が見えない。


私はいつものようにすぐに考えるのを諦めた。



そうして私は、キャメロンの姿が見えなくなるのを確認して、さらに5分程待ってから、エレベーターに向かった。
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