AM5:00〜8年越しの約束〜
ハンカチで涙を拭く優を見るのは8年振りだ。
あれから8年…。
8年振りの優が目の前にいる。
俺が知っている優は目の前にいる茶色の長い髪でちゃんと化粧をした大人な優じゃなくて、
黒い髪のショートで化粧も子供がませてしている感じな優で、
改めて8年という年月で俺たちはお互いを知らない自分たちになっていた。
そんな時の経過に戸惑いながら、俺は来る前に買った物を取り出した。
「ほら、いつもの」
自販機で買っておいた珈琲とイチゴミルクを優に見せる。
「…ウフフ、懐かしい。ありがとう」
優はイチゴミルクを手に取った。
イチゴミルクは優の大好きな飲み物だ。