AM５:００〜８年越しの約束〜

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『優』


『あ、功ちゃん。やっと来た』


『やっと来たじゃねぇよ。

いきなり消えたと思ったらいきなりメールで呼び出してきやがって…』


『メールしなくてもここにいるって分かってたくせに〜。

それより功ちゃん、卒業おめでとうっ』


『おめでとうってお前もじゃねぇか』


『えへへ…ねぇ、優ちゃん。

あたし明日旅立つよ』


『……』


『前言った気持ち、変わってないから。

待ってなんて言わない、寧ろ早く新しい彼女を作って』


『なんで……なんでそんなこと言うんだよ』


『あたしにはあたしの時間があるように功ちゃんには功ちゃんの時間がある。


功ちゃんのこれからの４年間は１度しかないんだからあたしなんか待つ様な無駄なことしないで貰いたい。

色んな出会いをして欲しい。

ねぇ、約束しよ？

功ちゃんがあたしよりもっと好きな人ができて、その人と結婚して、そして赤ちゃんができたら…ここでまた会おう？』


『……そんな約束して何になるんだよ』


『今日の決断が正しかった証明が欲しいの』


『……』


『ねぇ、約束ね。

だからここでお別れ』


『……優』


『じゃあ、あたし先に帰るね。

そういえば来るのは別々だけど帰るのはいつも一緒だったから…別々に帰るのは初めてだね』


『……』


『じゃあ、またね』