未だ見ぬオマイラへ
前にも述べた通り、自営の私は当時ものすごい貧乏。

嫁と二人、食うや食わずで会社を切り盛りしてました。

そんなある日、どうしても支払いのお金が作れない…

それを私は親分に話した。

俺『お前、今から事務所来い。俺の気が変わる前に来い。』

恐る恐る親分の待つ事務所へ…

泡盛を片手に待ち構える親分

親分『お前な…どこまで嫁を悲しませる。』

俺『…………』

もう、恐ろしさと、足の臭さで言葉が出てこなかった。

親分『お前、会社をたためよ。器じゃないんだよ』

俺『…………うん……それはずっと悩んでる…でも、俺、これしか出来ないから……』

もう、泣きそうでしたよ。

親分『いくら必要なんだ?』

俺『え?』

親分『とりあえずいくら必要なんだ』

俺『10万あれば…』

親分は、大きくため息をついて、封筒を俺の目の前に置いた

親分『返せるなら返せ。返せないなら2度と来るな。』

胸の奥が熱くなって、泣きそうになった。

ネットで知り合い

お互いの何を知るわけでもない

そんな俺に親分は、なけなしの金を渡した。

帰りの車の中

久しぶりに少し泣いた。

そして、親分が渡した大切な金を

俺はまだ返してないwwwww wwwww

いや、会ったら返そう会ったら返そうってやってるうちに2年、3年とねwwwww

返すって!wマジ返すからwwwww

すまんね親分wwwww
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