十人十色な真実と嘘

男子4人女子4人、男子たちの方がひとつ上らしい。


名前は覚えらんないけど許して。
なんて頭の中で思いつつ、自己紹介をしていく彼らをぼーっと眺める。

男女共に遊んでる風で、こういうところに慣れている感が伝わってきた


ああやっぱり

……今日は呑みに専念しよ、そんな決意を固めたとき


『S大2年 相楽悠です』

明るい茶髪でチャラく見えそうなのにそれを自分の魅力の1部として取り入れることを知っているモデルのような容姿の男。

とは言ったけど

ぶっちゃけ、容姿はどうでもいい。


私は他の女子と違う意味でこの男をじっと見た。

私と視線が合うと困ったように笑うのもきっと確信犯。

声をかけてくる男子を適当にあしらいつつ、いつ声を掛けるかのタイミングをずっと見計らっていた。


そして、それは唐突に訪れた。

< 6 / 9 >

この作品をシェア

pagetop