piece〜すべてがそろうまで〜

病院の先生からもう和歌葉が目を覚まさないかもしれない、と聞いた。

それから、私とお父さんは家に帰った。

それからしばらくしてからだっただろうか…

私はお父さんに体罰を受けるようになった。

毎日、殴られたり、蹴られたり。
それに私のお母さんは3年前に病気でなくなっていてご飯は全て私が作っていた。そのご飯を毎日、毎日「まずい」「こんなの食べ物じゃない」といわれて、私に投げられた。

本当は私が死ぬところなのに和歌葉がもう目を覚まさないから体罰を受けるようになったんだ。そう思っていた。だからずっと私は我慢していた。

でも本当に体罰を受けていた理由は他にあったんだ。

それを知るのはもう少したってからのこと…
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