涙が枯れる日 Ⅰ【完】
地味なのに何故かカッコイイと思ってしまった
地味なのにって地味は関係ないね(笑)
「もしかして…私の隣の不登校君、遥斗だったの?」
そう。私は2年になって一回も隣の人を見たことがない……
初めは不思議に思っていたが、途中からは気にしなくなった
で、でも遥斗が同じクラスで席まで隣ってどんな偶然なの?
「不登校って…これはこれで運命じゃね?」
そう言って柔らかく笑う遥斗
初めて見る遥斗の笑顔を見て、私はまた心がざわめいた
何だろこの感じ…………
「う、うん」
私心臓病にでもなったのかも……
そんな事を考えていると
「桜花この人が橘って人?」
つかさが不思議そうにたずねてきた
「うん、そうだよ」
私がそう返すと
つかさは遥斗に
「私の大切な桜花を助けで頂きありがとうございます」
とお礼を言っていた
「いや、別にたまたまだったからな」